[読書感想文]ダンバー数と錯覚資産について
ヒマだから始めた本ブログですが、異動により完全にヒマではなくなりました。でもお盆休みはヒマです。
という訳で盆休み中にたまたま話題になってるのを見かけた、こちらの本の読書感想文を書きます。
本の感想としては、とにかく読みやすい(3時間で読了)。
で、この本のキーワードが「錯覚資産」と呼ばれるものなんですが、これは個人として、だけではなく会社としても活用するべき考え方だなぁと思いました。
※錯覚資産の定義は概ね以下の通り(正確な定義は本を読んでください)
錯覚資産=「特筆すべき実績」×「その実績を知っている人数」
会社で活用すべきと考える背景には、ダンバー数があります。
ダンバー数=人間が安定的な社会関係を維持できるとされる人数の認知的な上限
人間が有意な関係を築ける相手の人数には上限があって、150人くらいと言われているということですね。さらに、そのような関係を維持するには社会的グルーミング(コミュニケーション)にかなりのコストを必要とするとされています。
このダンバー数という考え方は会社で働いているとかなり納得感があるものだと思っていて、組織・体制の大きさもダンバー数によって制限されるし、逆にダンバー数を無視した組織にいると露骨に業務に滞りが出ます。(筆者の場合は、三交代勤務時代に業務査定をする上司が三交代じゃない人だったので、組織の大きさの問題だけでなく関係性維持のコミュニケーションもまともに出来ず、正直茶◯(以下略))
では、なぜダンバー数を考慮したときに錯覚資産が重要かというと、錯覚資産がある人(一芸が認知されている人)は、ダンバー数の外でも有意な仕事を依頼する/されることが出来ると考えられるからです。
(例えばなんですが、筆者の場合は信長の野望/三國志が好きなので、武将500〜600人分の名前、列伝、大まかな能力値、特技、適切な運用方法が頭に入っています。読者の皆様の場合は、スポーツ選手やAKBや2次元キャラクターかもしれませんが。スポーツであれば移籍直後の選手でも活躍できるといったところが上記の例に該当するように思います。)
ダンバー数を超越することによる強みは、仕事を共にする仲間の数が増えることで、実行できる仕事の幅が大きく広がることにあると思います。
そして、先述した本にはダンバー数を超越する方法の1つが書いてあります(実行するのは簡単ではなさそうですが)。で、筆者が「会社として活用することが必要」と思ったのは、電通やリクルートのような会社は「各社員の武勇伝をでっち上げるシステム」を確立していると思われるからです。
例えば電通のHPを見ていると、コラムを書いてる人の中に「電通広告賞」とか「電通〇〇賞」を取っている人がたくさんいて、何だかすごくセンス/説得力がありそうに見えるんですよね。でもこれって会社を挙げてのでっち上げではないですか。
ウェブ電通報 | 広告業界動向とマーケティングのコラム・ニュース
こういうことを電力会社でも積極的にやっていった方が良いのではないかなぁと筆者は思います。(具体的には、例えば火原協やボイラー協会などへの寄稿を行い、それを積極的に宣伝する←宣伝が重要!、などは手っ取り早いように思います。他にも筆者の隣席には「入社二年目で8億円の工事を任されている強者」がいたりしますから、そういうのをもっとアピールできる環境があると良いですね)
会誌「火力原子力発電」 | 一般社団法人 火力原子力発電技術協会
以上、本の主旨と若干ずれるかも知れないですが、本を読んだ感想でした。会社の人全員がこういう本を読んで「錯覚資産」を意識するようになったら、会社の活気/風通しがかなり良くなるような気がします。てか読んで欲しい。